いぬの手術実例

乳歯の抜歯について

犬は乳歯(子供の歯)が28本あり、生後4〜7ヶ月齢で永久歯(大人の歯)42本に生え変わります。
しかし、特に小型犬種では乳歯が抜けることなく永久歯が生えてきてしまい、歯並びに影響したり、将来の歯周病の原因となってしまうことが非常に多く見られます。
その多くが、最も長く鋭い犬歯が残ってしまうパターンです。
通常生後7ヶ月を過ぎて残っている乳歯は自然と抜けることはほとんどありません。抜歯をするためには全身麻酔が必要なため、避妊手術や去勢手術の 全身麻酔時に合わせて抜歯することをお勧めします。料金は避妊去勢手術の料金にプラスして2000〜5000円(税別)ほどです。

乳歯抜歯前後の変化

左下の犬歯の乳歯が残っています(黄色矢印)。その影響で犬歯と切歯(前歯)の永久歯の歯並びが悪くなっています。

エレベーターという道具と抜歯鉗子を使って乳犬歯を抜歯した後です。若い年齢での抜歯であれば、今後歯並びも自然とある程度正しい形に治っていきます。

抜歯した乳歯です。根っこの部分が非常に長いことがわかると思います。通常、乳歯は歯根から溶けて抜け落ちていくのですが、 小型犬の乳犬歯では歯根が溶けないために抜けずに残ってしまうことが多いのです。