去勢・避妊

いぬの去勢・避妊

いぬの去勢・避妊

目的

将来の病気の予防、犬の行動学的な観点から犬の去勢手術と避妊手術を推進しています。
当院では手術を受ける全ての犬に積極的な痛み管理を実施し、使用する道具や糸もコストはかかりますが体にとってメリットが大きいものを採用しています。
より良い新しい知識・技術・道具を採用し、質の高い手術を実施していきますので、お困りのことがありましたらお気軽にご相談下さい。

期待できる効果

健康

性ホルモンに関わる病気を予防します。

男の子は、精巣の腫瘍、前立腺の病気、難病である会陰ヘルニアなどの予防に効果があります。女の子は、子宮・卵巣の病気、乳腺腫瘍などの予防に効果があります。なかでも発症率の高い乳腺腫瘍が予防できることが重要です。

行動

性衝動、攻撃や威嚇、無駄吠えなどの行動の減少が期待できます。

マーキングやマウンティングなどの行動は、動物にとっても人間にとってもストレスになります。ペットとして飼われている犬は人間社会に合わせて生活する必要があります。手術により動物と家族がより良い関係を築くことが可能になります。

社会

望まれない不幸な動物が減少します。

避妊去勢手術が普及した現在では少なくなりましたが、適切に管理されず繁殖してしまい、十分な世話を受けられなかったり飼育放棄されたりする不幸な犬を減らすことができます。

最適な時期

● 男の子は生後5~8ヶ月、女の子は初回生理後の手術をおすすめしています。

犬種、成長状態、乳歯の状態などから、最適な時期をご提案いたします。まずは遠慮なく相談ください。

避妊手術後の予防効果

避妊手術により乳腺腫瘍が予防できることが分かっています。報告によると、初回発情前に行うと99.5%、2回目の発情前に行うと91.5%予防することができるといわれています。この予防効果は発情回数が増えるごとに少なくなり、発情が4回以上になるとかなり予防効果が少なくなると言われています。

どのような手術?

  • 動物病院で最も多く行われる手術
  • 全身麻酔が必要
  • 抜糸まで10〜14日

● メスいぬの避妊手術

全身麻酔で左右の卵巣と子宮を摘出します。

当院では動物の負担をできる限り少なくするための安全性の高い麻酔の選択、術後のトラブルを少なくする高品質な合成吸収縫合糸の使用、痛みを緩和する処置を心がけています。

術後の回復を早める疼痛管理

手術に伴う強い痛みは、人間と同様に動物でも感じいて、痛みをコントロールすることで手術後の回復が早いことが論文で証明されています。痛みをコントロールする薬は比較的高価ではありますが、当院では動物の回復を優先し積極的に使用しています。

● オスいぬの去勢手術

全身麻酔の下で両側の精巣(睾丸)を摘出します。

正常な精巣の手術は基本的な手術のひとつですが、私たちはこのような手術においても、安全・安心を第一に行っています。

停留睾丸(潜在精巣、陰睾)の場合の去勢手術について

精巣が陰のうの中でなく、皮下やお腹の中に留まっていることを停留睾丸と呼びます。
腹腔内停留睾丸は、正常な睾丸に比べて13.6倍も腫瘍になる可能性が高いと報告されていますが、これは去勢手術で予防することができます。
お腹の中に精巣がある場合は女の子と同じように開腹手術が必要です。

安全性について

去勢・避妊手術の事故件数は、おそらく手術全体で最も多いと思われます。その理由は最も多く行われている手術だからでしょう。しかし理由は実施件数が多いからだけではなく、去勢・避妊手術は簡単な手術だという認識が、飼い主様だけではなく獣医師の側にも一部で存在していることが、大きな要因となっていると思われます。
去勢・避妊手術は簡単な手術ではなく、件数が多い故に獣医師が最も慣れた手術といえるのではないでしょうか。慣れや油断が事故につながることを理解し、1件1件それぞれに力を尽くす必要があります。

当院では避妊去勢手術においても、手術前の検査、手術室の衛生管理、よりよい道具の選択、安全な麻酔管理、熟練した手術者による執刀と指導、1日の手術件数の制限などを常に実行し、妥協を許さず行っています。これらの手術に対する考えは、すべての手術に共通です。

費用

● 女の子

¥32,000(税別)〜
  • 術前検査費用(血液・レントゲン)や入院・手術・痛み管理費用など、全ての費用を含みます。
  • 体重8kgにつき料金が上がります。

内容

  • 血液検査および胸部レントゲン検査
  • 全身麻酔下での開腹による卵巣および子宮の摘出
  • 1泊2日
  • 術後10〜14日後に抜糸

※ 抜糸の必要がない埋め込み縫合をご希望の方はご相談ください

● 男の子

¥25,000(税別)〜
  • 術前検査費用(血液・レントゲン)や入院・手術・痛み管理費用など、全ての費用を含みます。
  • 体重8kgにつき料金が上がります。

内容

  • 血液検査および胸部レントゲン検査
  • 全身麻酔下での精巣の摘出
  • 1泊2日(状況により日帰り)
  • 術後10〜14日後に抜糸

※ 抜糸の必要がない埋め込み縫合をご希望の方はご相談ください

よくある質問

    手術を受けると本当に太りやすくなりますか?
    同じ種類、同じ量のフードを食べていても太りやすくなることが予想されます。また、食欲が増すこともあります。
    これは規則正しい食事、適切なカロリーコントロールとで対応することができますので食事管理について気軽にご相談ください。
    まれに尿失禁が起こると聞きますが?
    中大型犬で手術から数ヶ月〜数年後に尿失禁が起こる可能性があります。小型犬でもまれに起こります。リラックスしている時や寝ている時に尿が漏れ出してしまうことが特徴です。尿道の締まりを良くする飲み薬を使用すると症状が落ち着くことが多いですが、完治することは難しいでしょう。
    性格も変わってしまうのでしょうか?
    基本的にその犬が持って生まれた性格が変化することはありません。オスの成犬ではマーキングなどが少なくなり、少し落ち着いたと感じることがあるのではないかと思います。

    去勢・避妊手術のメリットは、デメリットをはるかに上回ります。
    不安なことは、何でも当院にご相談ください。

手術後の保護具について

名古屋みらい病院では手術後に傷口を保護するための保護具を用意しております。ペットの好みや傷の状態によって選ぶことができます。

エリザベスカラー
エリザベスカラー

一般的な術後保護具です。当院では視界を遮らないクリア(透明)タイプを採用し、重さも考慮して留め具も金属タイプではなくプラスチックホックタイプを主に採用しています。

術後服
術後服

視界が遮られることがなく、身動きも取りやすい術後服です。 新品をご購入いただきますので、小型犬は2900円(税別)、中型犬は3900円(税別)がかかります。

乳歯の抜歯について

犬は乳歯(子供の歯)が28本あり、生後4〜7ヶ月齢で永久歯(大人の歯)42本に生え変わります。しかし、特に小型犬種では乳歯が抜けることなく永久歯が生えてきてしまい、歯並びに影響したり、将来の歯周病の原因となってしまうことが非常に多く見られます。その多くが、最も長く鋭い犬歯が残ってしまうパターンです。通常生後7ヶ月を過ぎて残っている乳歯は自然と抜けることはほとんどありません。抜歯をするためには全身麻酔が必要なため、避妊手術や去勢手術の全身麻酔時に合わせて抜歯することをお勧めします。料金は避妊去勢手術の料金にプラスして2000〜5000円(税別)ほどです。
乳歯抜歯の実例も紹介していますので参考にしてください。
- 乳歯抜歯実例 -