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オス猫の去勢のメリット・デメリットについて

2021年02月10日
オス猫を飼っている方の大半が去勢の手術の経験があるのではないでしょうか。
今回の記事では、去勢手術はオス猫にとってどのようなメリットとデメリットがあるのかをご紹介いたします。

去勢をするメリット3選

去勢の手術をすることで、いくつかのメリットがあります。

 

周囲のネコとのケンカが少なくなる

個体差はあるものの、去勢の早期にすることが出来れば、攻撃的な性格が緩和される場合があります。それにより、周囲のネコとのケンカが減り、普段から怒りっぽさが少なくなる場合があります。

 

屋外に出たがる行動やマーキングが減る

オス猫の性成熟は生後7〜9ヶ月で起きるとされています。

オス猫には正確な発情期はないですが、性成熟が起きる発情期のメス猫と交尾をすることが可能です。

オス猫の特徴として、メス猫の発情に影響を受けて大きな鳴き声を出す時や、尿を色々な場所にかけるマーキングと呼ばれるスプレー行動をする場合があります。しかしながら、家の中で飼っているオス猫の場合は、メス猫と接触する機会がない為、オス猫にとってこの状態が継続することは大きなストレスになり得ます。オス猫の為にも、早期に去勢手術をすることをお勧めします。

 

病気の予防ができる

去勢の手術をすることで、下記のような病気の予防が可能になります。

  • 屋外に出てしまう場合や同居猫に猫エイズウイルスを持つ子がいる場合は、周囲のネコとのケンカが減ることにより、感染症などのリスクを下げることが出来ます。ケンカによる咬み傷も予防できるでしょう。
  • 精巣の腫瘍を去勢によって予防することが出来る。

あくまでも最初にご紹介した2つのメリットが一般的な去勢事由になることが多いです。それは、犬に比べて生殖器などの病気は稀であるからです。

しかし、多少でも感染症などによる病気のリスクを減らして、オス猫が快適に過ごせるのなら十分にメリットになるでしょう。

 

去勢によるデメリット3選

次に去勢をすることによるデメリットを3つご紹介します。

 

麻酔による身体への負担

オス猫の去勢は全身麻酔を使用します。近年は医療技術の発展により、より負担が軽くはなっているものの、少なからず身体に負担を与えるため、手術の際は猫の体調を整えて、手術前検査も行いましょう。

 

交尾を通して子孫を残せない

去勢は精子を作る精巣を摘出する手術ですので、もちろん繁殖することが出来なくなります。飼い猫の子ども育てたいという飼い主の皆様は、去勢の時期などをよく検討する必要があります。

 

運動頻度や代謝が低下する

去勢をすることはホルモンの変化に繋がります。去勢後は食欲が増し、また基礎代謝が落ちるため手術前と同じ量のご飯でも肥満に繋がります。飼い主の皆様はフードの種類・フードの量に注意して過ごしましょう。

 

去勢後のエリザベスカラーについて

術後に傷口を舐めないようにする為に、エリザベスカラーを使用する場合があります。当院ではオス猫もメス猫も基本的には装着することはありません。

エリザベスカラーをすると、猫によってはパニックを起こす場合もあります。もし動物病院からエリザベスカラーの装着を指示された場合にはその期間はしっかりと装着する必要があるでしょうが、装着して問題があるなら実施した病院によく相談する必要があるでしょう。

一般的なエリザベスカラーのイメージはプラスチック製だと思いますが、クッションなどの柔らかい素材や素敵なデザインのものもあるので、ぜひ探してみてください。