いぬの手術実例02
dog_case02犬、１歳、メス、1.6kg
左後ろ足を挙げて３本足で歩く。痛がり元気がない
レントゲン検査で骨盤骨折（腸骨・恥骨・坐骨骨折）を確認
骨盤骨折（腸骨・恥骨・坐骨骨折）
左腸骨骨折整復手術
（synthes社カッタブルロッキングプレート６穴1mm厚、1.5mmロッキングスクリュー使用）
手術直後から歩行が可能に
骨盤骨折は、交通事故、高所からの落下、落下物に挟まるなどの原因で発生します。犬での発生は多くはなく、屋外に出る猫で時々発生します。今回のような1.6kgという超小型犬では、誤って踏んでしまったりして発生することもありえます。
骨盤骨折は手術をしなくても時間とともに固まって、骨自体はくっついてしまうことがほとんどです。ただし手術をしないで固まってしまうと生涯に渡る歩行障害や排便障害に悩まされることになり、あとから手術で対処することは難しくなります。
ですので、原則は手術で本来の形に整復する必要があります。
超小型犬の手術では、選択できるインプラントサイズにかなりの制限がかかるため、治療の難易度が上がり苦労します。今回は1mm厚ロッキングプレート、および1.5mmロッキングスクリューを使用することで整復が可能でしたが、一般的なプレートでは治療が難しかったかもしれません。
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