いぬの去勢・避妊
dog-spaying and neutering surgeryこのページの目次[開く]
高周波シーリングシステム“Maxium”を全手術で使用しています。
通常の避妊手術では糸を使って血管を縛る(結紮)する必要があり、この手順に非常に時間がかかります。また結紮にはある程度の熟練が必要で、卵巣を取り残してしまう手術の失敗、不完全な結紮による出血事故、他の臓器を巻き込んでしまう事故などのリスクが有り、肥満動物や大型犬などではこのリスクが高まります。
高周波シーリングシステムを用いることで血管の結紮をする必要がないため手術時間と全身麻酔の時間を大幅に短縮できます。また各リスクを低減します。さらに体内に体にとって異物となる結紮の糸を残さないため体に優しい手術が可能です。
愛犬にとって、避妊去勢手術は一生に一度の大切な手術です。当院では一例一例に全力を持って取り組んでいます。ご心配のことがありましたら遠慮なくご相談ください!
将来の病気の予防、犬の行動学的な観点から犬の去勢手術と避妊手術を推進しています。
当院では手術を受ける全ての犬に積極的な痛み管理を実施し、使用する道具や糸もコストはかかりますが体にとってメリットが大きいものを採用しています。
より良い新しい知識・技術・道具を採用し、質の高い手術を実施していきますので、お困りのことがありましたらお気軽にご相談下さい。
男の子は、精巣の腫瘍、前立腺の病気、難病である会陰ヘルニアなどの予防に効果があります。女の子は、子宮・卵巣の病気、乳腺腫瘍などの予防に効果があります。なかでも発症率の高い乳腺腫瘍が予防できることが重要です。
マーキングやマウンティングなどの行動は、動物にとっても人間にとってもストレスになります。ペットとして飼われている犬は人間社会に合わせて生活する必要があります。手術により動物と家族がより良い関係を築くことが可能になります。
避妊去勢手術が普及した現在では少なくなりましたが、適切に管理されず繁殖してしまい、十分な世話を受けられなかったり飼育放棄されたりする不幸な犬を減らすことができます。
犬種、成長状態、乳歯の状態などから、最適な時期をご提案いたします。まずは遠慮なく相談ください。
避妊手術により乳腺腫瘍が予防できることが分かっています。報告によると、初回発情前に行うと99.5%、2回目の発情前に行うと91.5%予防することができるといわれています。この予防効果は発情回数が増えるごとに少なくなり、発情が4回以上になるとかなり予防効果が少なくなると言われています。
※2歳以降、悪性腫瘍に対しては予防効果なし
当院では動物の負担をできる限り少なくするための安全性の高い麻酔の選択、術後のトラブルを少なくする高品質な合成吸収縫合糸の使用、痛みを緩和する処置を心がけています。
手術に伴う強い痛みは、人間と同様に動物でも感じいて、痛みをコントロールすることで手術後の回復が早いことが論文で証明されています。痛みをコントロールする薬は比較的高価ではありますが、当院では動物の回復を優先し積極的に使用しています。
正常な精巣の手術は基本的な手術のひとつですが、私たちはこのような手術においても、安全・安心を第一に行っています。
精巣が陰のうの中でなく、皮下やお腹の中に留まっていることを停留睾丸と呼びます。
腹腔内停留睾丸は、正常な睾丸に比べて13.6倍も腫瘍になる可能性が高いと報告されていますが、これは去勢手術で予防することができます。
お腹の中に精巣がある場合は女の子と同じように開腹手術が必要です。
去勢・避妊手術の事故件数は、おそらく手術全体で最も多いと思われます。その理由は最も多く行われている手術だからでしょう。しかし理由は実施件数が多いからだけではなく、去勢・避妊手術は簡単な手術だという認識が、飼い主様だけではなく獣医師の側にも一部で存在していることが、大きな要因となっていると思われます。
去勢・避妊手術は簡単な手術ではなく、件数が多い故に獣医師が最も慣れた手術といえるのではないでしょうか。慣れや油断が事故につながることを理解し、1件1件それぞれに力を尽くす必要があります。
当院では避妊去勢手術においても、手術前の検査、手術室の衛生管理、よりよい道具の選択、安全な麻酔管理、熟練した手術者による執刀と指導、1日の手術件数の制限などを常に実行し、妥協を許さず行っています。これらの手術に対する考えは、すべての手術に共通です。
・血液検査および胸部レントゲン検査
・全身麻酔下での開腹による卵巣および子宮の摘出
・1泊2日(状況により日帰りも可能です)
・術後10〜14日後に抜糸
※抜糸の必要がない埋め込み縫合をご希望の方はご相談ください
・血液検査および胸部レントゲン検査
・全身麻酔下での精巣の摘出
・日帰りもしくは1泊2日
・術後10〜14日後に抜糸
※抜糸の必要がない埋め込み縫合をご希望の方はご相談ください
名古屋みらい病院では手術後に傷口を保護するための保護具を用意しております。ペットの好みや傷の状態によって選ぶことができます。
一般的な術後保護具です。当院では視界を遮らないクリア(透明)タイプを採用し、重さも考慮して留め具も金属タイプではなくプラスチックホックタイプを主に採用しています。
視界が遮られることがなく、身動きも取りやすい術後服です。 新品をご購入いただきますので、小型犬は2900円(税別)、中型犬は3900円(税別)がかかります。
去勢手術後のペットは、手術の疲れや全身麻酔の影響により心身ともに疲弊しています。
手術開始から抜糸後の数日までの体と心のケアが必要です。
犬は乳歯(子供の歯)が28本あり、生後4〜7ヶ月齢で永久歯(大人の歯)42本に生え変わります。しかし、特に小型犬種では乳歯が抜けることなく永久歯が生えてきてしまい、歯並びに影響したり、将来の歯周病の原因となってしまうことが非常に多く見られます。その多くが、最も長く鋭い犬歯が残ってしまうパターンです。
通常生後7ヶ月を過ぎて残っている乳歯は自然と抜けることはほとんどありません。抜歯をするためには全身麻酔が必要なため、避妊手術や去勢手術の全身麻酔時に合わせて抜歯することをお勧めします。料金は避妊去勢手術の料金にプラスして2000〜6000円(税別)ほどです。
乳歯抜歯の実例も紹介していますので参考にしてください。
手術を受けると本当に太りやすくなりますか?
同じ種類、同じ量のフードを食べていても太りやすくなることが予想されます。また、食欲が増すこともあります。
これは規則正しい食事、適切なカロリーコントロールとで対応することができますので食事管理について気軽にご相談ください。
まれに尿失禁が起こると聞きますが?
中大型犬で手術から数ヶ月〜数年後に尿失禁が起こる可能性があります。小型犬でもまれに起こります。リラックスしている時や寝ている時に尿が漏れ出してしまうことが特徴です。尿道の締まりを良くする飲み薬を使用すると症状が落ち着くことが多いですが、完治することは難しいでしょう。
性格も変わってしまうのでしょうか?
基本的にその犬が持って生まれた性格が変化することはありません。オスの成犬ではマーキングなどが少なくなり、少し落ち着いたと感じることがあるかもしれません。
麻酔中にマイクロチップも入れることはできますか?
はい、可能です。マイクロチップは太い針を使うので、麻酔中は痛みを感じずに入れることができます。その後の登録の仕方も詳しくご案内しますのでご相談下さい。
抜糸について教えて下さい。
犬の手術後の抜糸のタイミングは手術後10〜14日が推奨されます。(人では1週間ほどが一般的ですが、犬では皮膚の再生の仕組みが人と異なるためです。)通常抜糸は短時間で簡単に済む処置で、予約などは必要なく通常の診察で実施できます。抜糸の翌日からシャンプーもしていただいて構いません。
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