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愛猫の春の健康を守る3つのポイント【前編】

2019年12月20日

春は引っ越しや職場の部署移動など、何かと変化が多い季節です。環境も同様で、気圧や気温がグッと変化する時期ですよね。
そういった飼い主のライフスタイルの変化や、外部環境の変化がネコにとって大きな負担となる場合があります。暖かくなったタイミングで寄生虫による感染症に罹患したり、精神的な問題で体調を悪くしたりするケースもあるでしょう。
そこで今回は、春という季節をネコに元気よく過ごしてもらうためのポイントを紹介します。
ネコを飼っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
  

1.生活リズムを整えてストレス緩和に励む

気圧変動や寒暖差によって、自律神経のバランスを崩したネコは体調を崩しやすくなります。春は別れや出会いの季節でもあるため、家族のライフスタイルの変化や行事でバタバタしていると、ネコがそれを感じ取ってストレスの蓄積につながるというケースも珍しくありません。知らず知らずのうちに、免疫力が低下してしまいます。
 

ネコの仕草や様子を普段以上に観察しましょう

自律神経のバランスが崩れると、心拍数の増加や血圧の上昇、慢性的な痛みの悪化やめまいを起こします。しかしネコは我慢強い生き物なので、体内の変化に飼い主さんがすぐ気付くことは難しいかもしれません。
ですが就寝中などに注意深く観察したり、食欲の減退や鳴く頻度の増加などが見られたりしないか確認することで異変に気付けるでしょう。日頃から、大切なネコちゃんをよく観察してあげてくださいね。
 

十分なコミュニケーションでストレス緩和を図る

進学や就職などによる家族の旅立ち、あるいは家族の生活スタイルの変化など、春はどうしても飼い主の環境が変化しやすい時期です。そのような変化を、ネコも知らないうちに感じ取っているかもしれません。
できるだけ家族が生活のリズムを整えて、ネコに影響を与えないよう配慮しましょう。
それと同時にスキンシップやたくさん遊ぶ機会を増やして、ネコのストレス緩和を図ってください。時間を惜しまず、コミュニケーションの時間をたっぷりと確保することが大切です。
 

ストレスが膀胱炎の原因になることも…

ネコは泌尿器に関する病気が多い生き物です。「特発性膀胱炎」もその一つであり、尿路感染や尿路結石といった臨床所見がなくとも頻尿や血尿、粗相といった膀胱炎の症状が見られるようになります。
特発性膀胱炎の原因は明らかになっていませんが、ストレスが大きく関わっているという見方もあるようです。一度治っても再発しやすいため、過去に膀胱炎の既往歴があるネコちゃんも油断できません。尿の回数や量、色などをよく確認し、清潔なトイレで用を足せる状態にしてあげましょう。
尿の状態をチェックするときは、白色のシートを使うのがおすすめです。よくわからない場合は、かかりつけの動物病院で尋ねてみてくださいね。
 

春は窓からの脱走に要注意?

去勢手術をしていないネコにとって、春はいわば恋の季節です。異性のフェロモンに魅了され、室内から脱走するというトラブルがあとを絶ちません。
暖かくなるにつれて窓を開ける機会が増える家庭も多いと思いますので、ネコの脱走や落下事故にはくれぐれも注意してください。網戸の破損や外れがないかどうか、併せてチェックしておくと安心です。
「うちのネコはあまり異性に興味を示さないから大丈夫!」と楽観視していると大変なことになるかもしれません。
発情は生理反応であるため、性ホルモンが活発に分泌されている限り衝動を抑えられなくなることを理解しておきましょう。
だからといって窓を四六時中閉め切った状態にしていると、ヒトもネコも気分転換ができません。
繁殖の予定がないのであれば、早めに去勢手術を行うのがよいでしょう。