ねこの手術実例05
cat_case05左後ろ足のびっこ。
【レントゲン検査】
左第3および第4中足骨の完全骨折、粉砕、非開放
4本の指の骨のうち主に体重を支える中2本が骨折している場合はギプス固定など外固定のみによる治療は推奨されないため、治療指針に基づき、手術により髄内ピンを挿入後ギプス固定を行うことにした。
関節の傷害を避けるため、やや難易度が高い方法であるが、0.8mmキルシュナーワイヤーを順行性に2本挿入した。
その後ギプス固定を行った。
前肢、後肢の足先の骨折は目立った心当たりが無くても発生することがあります。重いものにはさまったり、扉にはさまったりして発生することもあります。
小型犬や猫の指の骨は非常に細いため、プレートなどの強力な固定法を用いることはできません。また、手術が難しいため、ギプス固定で何とか治らないかと期待してしまいがちですが、状況を正確に判断し治療法を決定しないと癒合不全(骨がくっつかない)を招きます。
的確な判断の上での処置・手術と、家でのケージレスト4〜6週行い、治癒を目指す必要があります。
BLOG