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猫の歯ぎしり!?病気との関係について解説

2020年12月10日

皆さんは猫の歯ぎしりを聞いたことはありますか? 今回の記事では猫の歯ぎしりはどういう音がするのか、歯ぎしりと病気の関係性についてご紹介いたします。

猫の歯ぎしりはどの様な音がするの?

一般的に歯ぎしりは奥歯と奥歯が接触したりすることで音が発生します。人の歯ぎしりのケースではカチカチやギリギリというような音がしますが、猫の場合は口に何も含んで無い状態でも、奥歯に詰まっているものを噛もうとするように砂を噛んでいる様なジャリジャリやシャリシャリといった音が聞こえることが多いです。猫の歯ぎしりを初めて聞いた飼い主は、何か食べているのかと気になる方もいらっしゃると思います。

人や犬の奥歯は一部平たくなっていて、食べ物をすりつぶす様な形をしておりますが、猫は元々肉食の動物ですので、全部の歯が鋭利で尖っています。そして、互いの歯が少しズレて噛み合うようにハサミの様な形に整列しています。それは、捕まえた獲物の肉を食べやすくするためです。

猫の歯ぎしりは、人の歯ぎしりとは違い就寝中の無意識の間に起きることは少ないようです。つまり、起きている時に意識的に自ら歯ぎしりを行なっているケースが多いようです。猫が歯ぎしりをするタイミングとしてよく見られるのは、食後や食事中、毛繕いを行っている最中などの口や舌を積極的に動かしている時です。他のタイミングとしては、不快に感じる出来事があった時やストレスを受けたり嫌なことがあると歯ぎしりに繋がることが多いようです。

 

歯ぎしりと病気はどの様な関係性があるの?

猫の歯ぎしりの要因の中には、日頃の癖や悪い習慣で発生するのではなく、口の中でストレスに感じるような病的な理由が潜んでいるケースがあります。歯ぎしりと関連している口の内外それぞれの病気について紹介します。

 

歯ぎしりの原因が口の中以外

・脳の発作が原因の場合

脳のどこかに異常があり発生する猫のてんかん発作は、顔にケイレンが多く見られます。口やアゴを咀嚼しているような動きが確認できます。その動きの中で歯ぎしりが確認できる時がございますが、この場合は、脳の発作と関連して歯ぎしりが発生しているので、発作が治ると歯ぎしりも治まるケースが大半です。

 

・慢性腎臓病が原因の場合

猫の慢性腎臓病は、身体から排泄する必要がある尿毒素が血液の中に蓄積されることで、口や胃に悪影響を及ぼします。また、慢性腎臓病は脱水症状も併発しやすく、猫は気持ち悪さや不快感が増えていきます。悪化している慢性腎臓病では尿毒症の症状の一つとして歯肉口内炎が発生しやすく、食事中などのタイミングに歯ぎしりをする可能性があります。

 

歯ぎしりの原因が口の中

・歯の生え変わりが原因の場合

生まれてから半年前後の子猫の場合、生理的に歯の生え変わりがある為、それが違和感になり歯ぎしりをする場合があります。

 

・口内炎が原因の場合

口内炎は歯周病よりもさらに広範囲の粘膜に炎症が発生している病気で、猫の口の中をチェックすると粘膜が腫れていたり、状態が悪い場合には、潰瘍や出血が確認できる時もあります。歯周病よりも更に強い痛みを感じる場合があり、歯ぎしり以外にも口が臭うようになったり、食事中に炎症を痛がるなどの行動をします。

 

飼い猫の歯ぎしりを見つけたら?

何が原因で歯ぎしりをしているのかは、猫の口の中をチェックして、炎症で腫れていないか、異物が挟まっていないか、口臭はしないかなどを確認しましょう。他にも、歯ぎしり以外の動きをしていないかなど、飼い主は猫にいつもと違う動きがないか振り返ることが大切です。また、ご飯をしっかり食べているか、吐き気をしていないかなど、少しの違いも病気の赤信号の可能性もあるので日頃から観察しましょう。