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猫の外耳炎について原因から予防法まで解説

2020年11月20日

今回は、犬の耳に起こりやすい病気である外耳炎について解説します。
例えば、猫が頭を振っていたり、耳の付け根を掻く、おでこ等に小さな擦り傷があるケースでは猫の外耳炎の可能性があります。
 

外耳炎の要因について知ろう

外耳道の形は、耳の穴の入口から下の方に向かって伸び垂直耳道と、その奥で横に伸びている水平耳道からなるL字型になっています。耳道のサイズや分泌物の量・質などには大きな個体差があり、外耳炎を起こす要因になります。

 

耳道に異物が留まる場合

身体的にアレルギーがある場合も、耳道の炎症が起きてしまうケースがあります。そして、耳の中に小さな異物が入って耳道内に留まった際に、異物が耳道にダメージを与えて炎症を発生させている場合もあります。耳垢が増える場合とそうならない場合があり、耳を気にし始めた症状が目印です。
 

外耳炎という病気について知ろう

猫の耳は、外耳と、中耳の2つに分かれます。外耳と中耳は鼓膜で区切られていて、外界とつながる外耳道は分泌腺から出る分泌物によって汚れが耳の奥に入らない構造になっています。外耳道の分泌物は、普通であれば耳の奥側から外側へと汚れと一緒に押し出され、日頃から人の手で洗う必要はありません。ただし、体質や耳の形、細菌の過剰な繁殖や寄生虫の感染など色々な要因によって、この外耳道がうまく機能せずに炎症を発生させてしまうのが外耳炎です。
 

他の症状との違いについて

外耳と隣り合う中耳が炎症を起こすと中耳炎と呼ばれます。中耳は、空気の振動を神経に伝える鼓膜の他、音を増やしたりする働きなどをもつ鼓室、耳小骨、耳管から作られています。この中耳が、外耳炎の波及や、耳管からの感染、中耳内の腫瘍など色々な要因によって炎症を起こしてしまうのが中耳炎です。中耳炎が発生すると、耳を気にする症状の他にも、中耳周辺の顔面神経などにも影響を与えてまぶたや唇の麻痺などが発生してしまう場合もあります。
 

外耳炎の予防方法について知ろう

猫の耳の掃除は、必ずしも毎日しなければならないといったケースはありませんが、外耳炎は体質や体調などによってどの猫でも簡単に発症する病気です。日常生活から、耳の穴の入口を観察して、臭いや汚れの有無などをチェックする習慣を身につけると良いでしょう。
 

耳を綺麗に維持しよう

外耳炎を予防する為には、耳を清潔に保つことが一番重要です。日々のグルーミングなどと一緒に、耳の臭いや汚れ、赤みの有無など、耳の観察を繰り返すようにしましょう。また、屋外から戻った時には、種子などが耳に付着していないか、雨などでびしょ濡れの状態になっていないかなどを隅々まで確認をしましょう。
耳の掃除を行う際は、コットンなど軟らかいものを指に巻いて、耳の入口を拭き取ります。強めに拭き取ったり、綿棒で耳の奥まで掃除をすることは、かえって耳にダメージを与えてしまうおそれがあるので自宅では控えましょう。
とくに日頃から気になっている症状がないケースでは、拭き取りなどのお手入れは特段必要ありません。汚れなどが気になり、自宅でのお手入れが困難な場合や、手入れをしてもすぐに汚れた状態が継続するような場合には、無理して触れずに動物病院で相談しましょう。
 

外耳炎はどんな症状が出るのか

 

耳をかゆみや赤みが発生する

耳道の炎症によって、耳に違和感や痒み、痛みが感じられ、それによって耳を掻く、頭をこすりつける、頭を振る、などの症状が観察されます。耳を頻繁に掻いている様子を直接見なくても、猫の頭をよく観察すると、耳の付け根や耳に近い額の周辺に引っ掻いた小さな傷が複数発見されるケースがあります。そして、炎症を引き起こしていることから、外耳道や耳介の内側が赤く変わっている場合も多々あります。耳介に触れた際に、いつもよりも耳に熱を感じる場合もあります。