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うさぎの去勢のデメリットとメリットについて解説

2021年01月10日

オスのうさぎを迎えたときに、去勢をするかどうか考える飼い主は少なくないのではないでしょうか。

去勢には色々なメリットがありますが、去勢手術にはリスクも少なからずある為、しっかり理解して手術をする必要があります。

今回の記事はうさぎの去勢について、デメリット・メリット、去勢の適した時期や病気リスクについて解説します。

 

去勢とはどういうこと?

“去勢”とは、オスの精巣(睾丸)を手術によって取り除くことをいいます。

そうすることで、オスのうさぎの生殖が不可能になり、精巣から出ているホルモンの影響を受けなくすることが出来ます。

 

うさぎに去勢はするべきなのか

オスのうさぎを去勢をすることは、想定外の出産を防ぐことに繋がり、問題行動の減らすことが出来たり、病気の予防になるなどのさまざまなメリットがあるため、獣医学的には推奨されています。

ただし、去勢には去勢後に太りやすくなったり、全身麻酔のリスクがあるなどのデメリットもあります。

デメリットとメリットをよく理解し、うさぎの生活環境や健康状態、性格などを含めて決めるといいでしょう。

 

去勢はいつから行って良いのか

手術に適している時期は、生後6~12ヶ月にあたります。これよりも早すぎると精巣が陰嚢に降りていない可能性や、尿道の成長が悪化することでのちのち尿道閉塞になる場合があります。

うさぎが持つ精巣はもともとお腹の中の左と右に2つあり、生後3ヶ月ごろから陰嚢(いんのう)という袋の中に降りてきます。時には精巣がお腹の中や鼠経(そけい)部に留まってしまうことがあるため、精巣が2つ陰嚢(いんのう)にあるかをしっかり確認する必要があります。

去勢手術のタイミングが高齢になるほど内臓が弱ってきて麻酔のリスクが高くなっていきます。

 

去勢をしない場合の病気リスク

 

精巣がガンになる

精巣がガンになってしまう病気リスクです。特に停留精巣では、精巣腫瘍になる可能性が高くなります。

精巣が精巣炎と同様に腫れてしまい、左と右で精巣の大きさに違いがあるなどの症状が出ますが、発熱や痛み、食欲や元気の低下は認められないことが多いです。

外見だけでは判断が難しいこともあるため、その場合には去勢手術を行い、精巣をしっかり検査することで診断します。

 

精巣に炎症が起きる

精巣に細菌が感染することで炎症が起きる病気です。

身体の別の場所で感染した細菌が血の流れによって精巣に運ばれるか、精巣自体が損傷することによって精巣に細菌が増殖、感染します。そうなると炎症が発生し、痛みや腫れが認められるようになります。

 

去勢によるデメリットについて

 

体重が増加する可能性がある

繁殖に使用するエネルギー要求量が減少するため、手術の前と同じ食事量だと体重が増えやすくなります。体重を定期的に測り、体重が増加しそうであれば食事内容や食事量を調整する必要があります。

 

食欲が低下する可能性がある

去勢手術以外でも、リスクが0になることはありません。去勢手術もそのひとつで、全身麻酔のリスクが存在します。

また、手術の後に食欲が減ってしまうこともあるため、その場合には食事のサポートをしてあげる必要が出てきます。

 

去勢によるメリットについて

 

気性が穏やかになる

去勢していないオスのウサギは、縄張りの意識が大変高いことから、スプレー行為と呼ばれるおしっこをあちこちにマーキングすることで縄張りを主張したり、飼い主に対して攻撃的な性格になったりします。

そして、オスのウサギ同士は勢力争いからケンカが絶えず、大ケガになってしまうこともあります。

そのような問題行動が軽減され、行動が穏やかになる可能性が高くなります。

 

精巣炎などを予防する

メスのウサギほど生殖器の病気の発生率は高くないですが、精巣腫瘍や精巣炎といった病気の予防になります。