名古屋みらい動物病院

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猫の腎不全のセカンドオピニオン症例

猫のアジソン病(副腎皮質機能低下症)

動物

副腎皮質機能低下症(アジソン病)の猫

猫、6歳、避妊メス

症状

食欲不振

過去の経過

他院で腎不全といわれ、2ヶ月以上通院して治療しているが、一向に改善しない。

当院の診断

副腎皮質機能低下症(アジソン病)の血液検査結果

副腎皮質機能低下症(アジソン氏病)

治療経過

フルドロコルチゾン(フロリネフ®)の内服を開始し、急速に食欲が回復。状態安定。

解説・コメント

副腎皮質機能低下症は、犬では稀に、猫では極めて稀に認められる病気です。
この病気になると副腎から分泌されるステロイドホルモンが足りなくなるため、食欲不振、嘔吐、下痢、震え、元気消失などの症状が出ます。
症状が他の病気と区別できないため、綿密な検査計画をたて、漏れのない検査を行い、そこから考えられる全ての病気をリストアップし、最終的な絞り込みの検査(ACTH刺激試験など)を行っていかないと、確定診断にいたることは難しいでしょう。

「腎不全」という診断を受けていたとのことで、この猫さんの他院での血液検査の結果を見ると、確かに腎臓の数値は上昇していました。ただし、腎臓の数値が上昇している場合は必ず次の3つを考える必要があります。

  1. 腎臓に影響を及ぼす他の病気がないか
  2. 腎臓自体に問題がないか(腎腫瘍や腎臓の炎症など)
  3. 腎臓が作る尿の流れを邪魔するものはないか(尿管結石、尿道結石、膀胱・尿道腫瘍など)

これらの原因を、1.腎前性、2.腎性、3.腎後性と呼びます。
今回の腎臓数値の上昇(腎不全)の原因は「1.腎前性=副腎皮質機能低下症」ということになりますが、当院受診前はこれらの区別をすることなく治療がなされていたために本当の原因が見逃され、現在状態は安定しているものの腎臓病自体は元に戻らない状態まで悪化しています。
少しでも改善が悪ければ初期の段階からためらわずに広く検査を行うことが重要です。